呪っている人間がこの世に1人だけいる。ついぞ絶えることはないと思う。恨みから始まったかもしれないが、今や最初の頃の気持ちは風化してしまい、はっきりとは思い出せない。日記を書いていたら思い出せたのかも。今は呪いの思いだけがある。その人間に呪いが降りかかる様を想像する。でも想像するだけで、それ以上は特になにもしない。なくならない飴を舐め続けている心持ちがする。決して噛み砕いたりしない。舐められなくなるから。心の中で現世の呪いをすべてその人間にぶつけている。でも実際に何かするわけではない。めんどいし、何か起きてしまって、もし何かが終わってしまったら、それ以上先を想像することはできなくなってしまうから。そのために自分の人生使い果たすまでの度胸はない。呪いは尽きない。だから源泉となる。朽ちない薪をくべつづけている。前向きに呪い続ける。あくまで自分にとっては。真似しないでください。