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49日目 スノードーム

 クリスマスのオーナメントや小道具らが売られていた。その中にスノードームがあった。あれは好きと同時にずっと見ていると怖くなる。あの水は次第に汚くなることを知っている(最近のものも同じかはわからない)。閉じ込められるのは怖い。その中の水が濁っていくことも。そんなことをこんな幸せな空間を眺めながらよく思う。が、すぐに何を食べたいかを思いつきその場を離れた。

48日目 眠い

 眠すぎる。6〜7時間は寝てるのに。就寝時間がまちまちなのが悪いのか。これ以上寝ても頭痛くなったりすることが多く、長く寝すぎるのも怖い。自分は二度寝をすると高確率で悪夢をみる。小さい頃は寝起きよかったのに。いつもやりたいことがある状態で寝ていたからな気はする。夜リベンジせず翌日に持ち越しを。長文も書けない。思考が霧散する。まとまらない。普段以上に。寝よう!

47日目 たちくらみ

久々に池袋の乙女ロードあたりに行った。我が青春の注ぎ込まれたところ。ひどいときには1週間毎日来ていたと思う。あの頃と比べると、サンシャイン通りはややこぎれいになり(単に新しい建物が増えただけかも)、まんだらけの同人誌の棚は狭くなり(ライブグッズ系が増えたのかな)、k-books同人誌館は一階層分減った。元が異常に広かったと思う。よく探索したなあ。こんなところで時の流れにめまいがしてしまう。 本棚の下段をみるためにしばらくかがんでいた。一通り見終わったので立ち上がったところ、一拍のちに視界が、というか意識がホワイトアウトした。ギリギリ寸前で本棚を掴んでいたと思う。自覚する暇はあったが抗いようはなかった。 次に見えるようになったときには、さっきまで見ていた本棚と違う本棚の前にいた。そんなふらついていた?もしくは倒れていたのか?と慌てて周囲を見渡した結果、本棚は別に移動してなくて、しばらくかがんでいたせいで立った後の景色が変わったように見えただけのようだった。 しかし本当にそうだろうか?おそらく意識が飛んでいたのは一瞬だろうが、その一瞬にどこか別の場所に移されていてもどうにも気づきようがなかったと思う。それだけぽっかりと空いていた。 その間、自分はどんな様子だったのだろう。1人だったので聞ける相手もいない。白目を剥いていたのか?口半開きだったのか?気になる。でももう一度体験したいとは思えない。それほどには危なかった。風呂でのぼせてぶっ倒れた時と同じだ。気をつけよう…。

46日目 コメダの亡霊

  オモチャンコメダ回 を観てまんまとコメダに行きたくなった。いや、コメダはいつだって行きたい。あまりにも常に行きたすぎて、頭の奥深くに封じていた欲望が、噴き出してきた。食べたことがないメニュー、かなりある。しかし一人で行くと食べられるのはどう足掻いても1メニューだ。なんという理不尽なのだ。自分だってビーフシチュー食べてみたい!しかし毎回行くたびに網焼きチキンホットサンドに手が伸びてしまう。囚われている。そこから抜け出せたとしてもその次は海老カツパンだ。沼が多すぎる。そうやって毎回うんうん唸りながらお腹いっぱいにして、そのくせたっぷりコーヒー飲んでだぱだぱになって帰るのだ。ホットサンドの妄執の亡霊。

45日目 どこからどこまで

 違う世界の話を書くとき、どこからどこまでをその世界の言葉として作るか迷いがちだ。 キャラ名・土地名はわかりやすくオリジナルとして、そのオリジナルの名前が偶然この世界の言葉になることは、まああるだろう。ノイズにならない程度に、織り交ぜるのはよくある。 料理名は?難しい。毎回「魚を生のまま一口大の切り身にし、それにレモンの果汁や塩などをかけてマリネし、時間が経ったのち生野菜ー主に緑黄色の葉野菜ーを添えて食べる」などとは言えないし、日常にそんなことはない。カルパッチョという名前を使うか?全体でトンマナ統一できるなら使ってもよいと思う。使うなら全編それでいくし、使わないなら頑張って全部新しい言葉をひねり出す。ただし視覚的もしくはTips的な文章でさりげなく伝えられるとよい。 じゃあ、「レモン」「マリネ」は?なんなら生野菜のところだって「バジル」だの「ルッコラ」だの言いたいよこちとら(?)。メタとまでは言わないにしろ、どれだけ現世の臭いを漂わせてもいいのか、のトンマナはずっと迷っている。結局全編通しでブレないならどちらでもよいと思うのだけれど。なにそれ?のノイズにならず、過度な説明をはさまずにすむなら、それで。でもなぜか寿司と呼ばせることはないんだろうなと思う。その言葉への慣れ親しみ度合いの違いでしかない。より日常くさいか、耳なじみのない言葉なのかどうか。

44日目 高円寺の古本屋

 午後いっぱいかけて歩き回っていた。高円寺に行き、古本屋を56軒ハシゴした。あんなに本屋があることを初めて知った。雑貨屋でもあったり、天井までびっしり本で埋まっていたり、特定のジャンルに特化していたりとどれも違って楽しい。いいところだ。以前から気になっていた本屋は開いてなかったので、まだまだ探検の余地がある。Aさんの庭というところにも寄った。トトロの森の家のモデルだとか。住宅街に突然うっそうと茂った生垣が出てきて、地図を見ずともこれなんだな、とわかった。派手ではないが、際立っている。トーンが違う。庭自体もよかったが、そのてっぺんが薄赤くおりるにつれて濃い深緑を描いている生垣が一番気に入った。本とドーナツを買って帰った。 小説の内容は思っていたものと少し違った(ホラーかと思ったが少し不思議系だった)が、複数の小説家の短編集で面白かった。乙一さん目当てで買い、それもよかったが、岩井志麻子さんの小説を初めて読んでそれが気に入った。シンプルで読みやすく、それでいてほんの少しだけ、ここぞというところに癖が効いている。

43日目 夢じゃない?

同僚と飲んで帰った。金曜だったので。 最寄りで降りて帰る途中、よく通る元中華屋の軒先にライトが灯っていた。珍しい。その中華屋は閉まって久しいというのに。シャッターも開かず、暖簾もなく、軒先の閉店感はそのままに、明かりだけがこうこうと灯っていた。夢みたいだった。忘れ去られたみたいだった。明かりがついてはいるのに、明るい展望はなかった。